ヨークシャーテリアは、シングルコートで抜け毛がほとんどなくとても飼いやすい犬種です。抜け毛がない分コートが伸びていくので、定期的なトリミングとコートの管理が必要になります。成長ごとにお手入れのポイントを紹介します。
この記事の目次
- 1 子犬の時期のお手入れのポイント
- 1-1 痛い思いをさせない
- 1-2 毎日のお手入れの仕方
- 1-3 ブラシを上手に使い分けましょう
- 1-4 オイルを上手に使いましょう
- 1-5 爪とパット(足の裏)の毛をまめに切ってあげましょう
- 2 成犬のお手入れのポイント
- 2-1 ペットカットのお手入れ
- 2-2 フルコートのお手入れ
- 2-3 フルコートを楽しみたいなら子犬選びは毛質のいい子を
- 3 老犬のお手入れのポイント
- 4 爪切りはマメに
- 5 肛門腺しぼりはシャンプーの時に
- ☆ワンポイントアドバイス
- 6 耳掃除
- 7 シャンプーのポイント
- 7-1 子犬のシャンプーのポイント
- 7-2 成犬のシャンプーのポイント
- ☆ワンポイントアドバイス
- 7-3 老犬のシャンプー
- 8 はみがき
1 子犬の時期のお手入れのポイント
1-1 痛い思いをさせない
- 子犬の時期は、コートが短くお手入れもそんなに大変ではありませんが、テーブルの上で毎日お手入れを習慣づけていくことでお手入れのしやすい子になっていきます。
- 子犬のコートは、柔らかく絡みやすいコートなので動きが活発な子犬は足先やお腹周りなどが毛玉が出来やすくなります。コームで無理にとかそうとすると毛が引っ張られて子犬が痛がってお手入れ嫌いになってしまいます。気の強い子は、コームに噛みついてくる子もいます。
- 毎日毛玉が出来る前にコームで、もつれを取ることを習慣化することが痛い思いをさせず、お手入れを嫌がらない子にするコツです。
1-2 毎日のお手入れの仕方
- 最初は、ピンブラシで軽く全体をとかした後、コームで、顔周り、足先、お腹周りなどの、もつれを優しくとかしてあげると毛玉が出来にくくなります。
- どうしても取れない毛玉がある場合は、子犬の毛は、ある程度抜けた方が綺麗なシルキーなコートが生えてくるのでスリッカーブラシで本当優しく優しくトントンと叩くような感じでブラシを入れると子犬に負担を掛けずに綺麗に毛玉を取ることが出来ます。
1-3 ブラシを上手に使い分けましょう
毛のブラシだけのお手入れは、毎日ブラシをかけていても表面のコートは綺麗にとかせていても、根元の毛が絡まっていることがあります。フェルトのように毛が固まってしまうと取るのに痛い思いをさせてしまいます。
必ず仕上げにコームをかけて、根元からしっかり毛が絡んでいないか確認してください。
1-4 オイルを上手に使いましょう
- もし、コートを伸ばしたい場合はシャンプーの後、リンスの中にオイルを2~3滴落としたもので仕上げると絡みにくくなります。
- 2~3ヶ月になると目の上の毛が目にかかるようになってきますので、ゴムで縛ってあげてください。
1-5 爪とパット(足の裏)の毛をまめに切ってあげましょう
爪とパットの毛が伸びてくると、フローリングなどの床は滑りやすくなり、足腰に負担か掛かります。マメに切ってあげましょう。
2 成犬のお手入れのポイント
ヨークシャーテリアを飼って一番の楽しみは動く宝石と言われるシルキーで綺麗なコートのお手入れではないでしょうか。
カットも、コートが伸びるのでその度に色々なカットを楽しむことが出来ます。
2-1 ペットカットのお手入れ
- ペットカットの場合、ヨークシャーテリアのコートはシルキーで抜けないのでシャンプーを1週間から2週間に1回くらいしてあげれば、後はコームをお顔周りを中心に1日1回かければ困ることはありません。目元に目やにがたまりやすくなりますので、目の細かいコームをかけてあげると綺麗に取れます。
- 身体は短くカットしてしまってもお顔周りのコートだけ伸ばしてヨーキーらしいスタイルも楽しむことができます。
- ただ、コートは伸びますので1ヶ月から2か月に1回トリミングをしていただく必要があります。ヨークシャーテリアのコートは、毛量があまり多くなくてストレートなのでお家で飼い主さんがカットなさることも出来ます。
2-2 フルコートのお手入れ
ヨークシャーテリアを飼われたら、フルコートにしてみたいと思われるのはヨーキーファンなら一度は夢見ることだと思います。
- 綺麗なフルコートにするのにはラップ(毛を紙でまとめること)をしないと伸ばせませんが、ショーに出すのでなければ口の周りと頭とお尻周りだけをラップするだけでヨークシャーテリアらしい綺麗なコートを十分楽しむ事が出来ます。
- コートが、絡まないように少しオイルをつけてラップすると綺麗に伸ばすことが出来ます。
- シャンプーも、コートに優しいシャンプーで1週間から10日に1回し、その際にコンディショナーをしっかり入れておくと絡みづらく綺麗に伸ばすことが出来ます。
- ブラシも1日1回はピンブラシをかけるようにして下さい。
2-3 フルコートを楽しみたいなら子犬選びは毛質のいい子を
- フルコートを楽しむのに一番大切なことは、毛質の綺麗な子を迎え入れるということです。
- 毛質が良くないとコートのお手入れを一生懸命してもコートが切れてしまって綺麗に伸ばすことが出来ません。
- 2~3ヶ月の仔犬の時期には将来のコートまでしっかり判断できませんが触ってつやつやしている子犬は、将来的にもシルキーな綺麗なコートのなる可能性が高くなります。
3 老犬のお手入れのポイント
- 10歳を過ぎて寝ていることが多くなると、フルコートを楽しんできた子もできればカットダウンしてあげた方がワンちゃんにとっては楽になります。
- シャンプーや日々にお手入れも負担を感じるようになり、特にシャンプーは体温の変化や体力も使うので手短に済ませてあげられるようになります。
- コートが長いと、寝ていることが多くなるためどうしてもお腹周りのコートが絡みやすくなります。お顔やお尻周りのコートも汚れやすくなりますので飼い主さん自身の負担も軽くなります。
4 爪切りはマメに
- ヨークシャーテリアは、足裏のパットの毛も伸びていきますので爪切りもマメにして下さい。
- パットが隠れていると、フローリングなどの床ではスケート靴を履いているような状態で滑りやすくなり足腰に負担がかかってしまいます。
- 爪が伸びすぎると足裏が床にしっかりつけなくなり、益々滑りやすく足腰への負担がかかってしまいます。
5 肛門腺しぼりはシャンプーの時に
- ヨークシャーテリアは、毛が伸びるのでどうしてもお尻周りが汚れやすくなってしまします。
- 犬の肛門の両側には「肛門のう」という袋が、時計の4時と8時の位置にそれぞれついています。肛門の周辺が汚れて肛門のうが化膿すると「肛門のう炎」になってしまいます。ワンちゃんもお尻を床にこすりつけてかゆがり、炎症をおこして赤く腫れてしまいます。
- 「肛門のう炎」は命に関わる病気ではありませんが、分泌物が貯まりすぎないようにシャンプーの時に人差し指と親指で外側からつまむように押し出して絞り出してください。
☆ワンポイントアドバイス
肛門腺の分泌物が貯まると、耳の中が化膿してくる子もいます。
6 耳掃除
- ヨークシャーテリアは、脂っぽい体質なので耳の中も汚れやすい犬種です。
- シャンプーの時にも耳の中をしっかり洗って綺麗に拭き取ってあげて下さい。
7 シャンプーのポイント
シャンプーは、10日から2週間に1回くらいの間隔で洗ってあげて下さい。
7-1 子犬のシャンプーのポイント
- 最初のシャンプーは大きめの洗面器などにシャンプーを入れ、シャワーで泡立てた中に仔犬を入れて小さなタオルで優しく洗ってあげると、大人しくシャンプーに慣らすことが出来ます。
- 子犬の時は、シャンプーも体力を使うので1ヶ月に1度くらいの間隔の方が負担が少ないです。
7-2 成犬のシャンプーのポイント
- お散歩などで汚れるのでシャンプーは、10日から2週間に1回くらいの間隔で洗ってあげて下さい。
- 目元や耳の中は特に汚れが貯まりやすいので丁寧に洗って下さい。
- 特に冬場は、お散歩の時静電気で地面の汚れを拾ってしまうので汚れやすくなります。
☆ワンポイントアドバイス
- お顔周りを洗うのを嫌がる子は、洗面器にお湯をためて小さなタオルで濡らしながら洗うと嫌がらずにできます。
- 洗い終わって、ワンちゃんがプルプルすると飼い主さんまで濡れてしまいますが、プルプルしそうになったら少しワンちゃんの頭を下にするとプルプルしても水が飼い主さんまで飛ばないように出来ます。
7-3 老犬のシャンプー
- 10歳を超えるとシャンプーもだんだん負担になってきます。
- コートも短くしてシャンプーやお手入れが簡単にできるようにすると負担が少なくなります。
- シャンプーの間隔も2週間から1ヶ月の間に一回くらいの方が負担が少なくなります。
8 はみがき
- ヨークシャーテリアは、歯が小さいので歯石が付きやすく油断しいると歯が抜けてしまいます。
- 子犬のころから歯磨きの習慣をつけていくことをお勧めします。歯磨きも無理やりすると口を触られることを嫌がるようになってしまいますので、少しできたらちょっと大げさに褒めるを繰り返して徐々に慣らしていってください。ガーゼを手に巻いたもので磨くだけでも違います。